令和6年度補正予算による「商用車等の電動化促進事業」は、トラック、タクシー、バスなどの商用車について、電動化の推進を支援するための補助金制度です。対象となる電動車両や充電設備の導入に必要な経費を補助し、CO₂排出削減とGX(グリーントランスフォーメーション)を加速させることを目的としています。
車両単体の性能向上だけでなく、ユーザーの安心・利便性向上、ライフサイクル全体での持続可能性、災害時対応力強化も総合的に評価されます。
【補助金名】
令和6年度補正予算 商用車等の電動化促進事業
【補助上限額】
上限額は個別に設定(例:充電設備に対する工事費・機器費の上限あり)
【補助率】
【車両導入補助率】
- EV(電気自動車):2/3
- PHEV(プラグインハイブリッド車):2/3
- FCV(燃料電池車):1/2
【充電設備導入補助率】
- 充電機器(工事費含む):1/2(最大1/1)
- 受電設備(工事費含む):1/1
- V2H設備(工事費含む):1/2(最大1/1)
- 外部給電器:1/3(車両と一体導入時のみ対象)
【対象経費】
- 電動商用車(トラック、タクシー、バス)の導入費用
- 充電機器・受電設備・V2H機器の購入費及び設置工事費
- 災害時外部給電機能を備えた設備の導入費用
【対象事業者】
- GXリーグ参画企業
または - 持続可能な成長計画・温室効果ガス削減目標を策定し、実行する事業者
【対象車両種別】
- 事業用(緑ナンバー)、自家用(白ナンバー)の両方
- トラック、タクシー、バス専用車両
【申請期間】
令和6年3月3日以降:車両登録受付開始
令和6年3月下旬以降:補助対象車両の審査・補助額決定
※予算消化により終了の可能性あり
【必要書類】
- 補助金交付申請書
- 事業計画書(車両の利用計画含む)
- 車両登録確認資料
- CO₂削減目標に関する証明資料
- 必要に応じたGXリーグ参画証明など
【申請手順】
- 車両の事前登録(必要条件を満たすこと)
- 審査委員会による補助対象車両認定・補助額確定
- 補助金交付申請書類を提出
- 採択・交付決定後、車両・設備の導入を実施
- 事業完了後に実績報告提出、精算
※交付決定前に導入・設置を始めた場合は補助対象外となるため注意
【審査のポイント】
- 電費向上や外部給電機能を備えた先進性能の有無
- サイバーセキュリティ対応、アフターサービス体制
- CO₂削減効果の具体性
- 災害時利用可能な外部給電機能
- ライフサイクル全体での持続可能性への貢献度
- 産業競争力強化に資する取り組み
【アドバイス】
本補助金では、単なるEV導入だけでなく、車両の「安全性」「持続可能性」「災害対応力」など、多面的な価値を重視しています。
特に、GXリーグ参画や温室効果ガス削減目標設定がポイントになるため、事前準備が必須です。
また、充電設備やV2H設備まで一体導入することで補助率が上がるため、トータルでの電動化計画を立てることが成功のカギになります。予算が消化次第終了するため、早めの動き出しが重要です。